ダニ被害に遭った時に最初に思いつくのが、「洗濯すればダニは死ぬかも！」ということではないでしょうか？
ですが、ダニはあなたが思っている以上にしぶとく、普通の洗濯機で洗ったくらいでは完全に駆除することはできません。
そればかりか、生き残ったダニが洗濯物から洗濯物にうつり、ダニ被害が拡大する恐れもあるのです。
というわけで、今回はなぜダニは死なないのか？という理由と共に、ダニに効果的な洗濯機をご紹介したいと思います。
この記事で分かること
- 洗濯機でダニが死なないって本当？
- ダニ対策に効果的な洗濯の条件
- おすすめできる洗濯機とは？
- 洗濯機に頼らないダニ退治の方法
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洗濯機でダニが死なないって本当なの？
洗濯をすれば、
- 水で溺れて窒息死しそう
- 脱水する時に圧死しそう
- 水の流れでいなくなりそう
こういった理由でダニは死にそうな感じがしますよね。
でも、研究結果によると、これくらいではダニは死なないことが分かっているんです。
洗剤入りの水に1週間以上つけても死なない
洗濯機だと水＋洗剤を使うので、ダニは一瞬で死滅しそうなイメージがありますよね。
でも、TV番組の検証では、洗剤入りの水に浸けても1週間は余裕で生き延びることが分かっています。
出典：科学でダニを撃退せよ
また、一般の方が（財）日本環境衛生センターに問い合わせてみた結果も、
家に生息しているコナヒョウヒダニは静かな状態で水に浸しているだけだと１週間以上生きています。洗剤水でも同様です。
という内容だったので、洗剤では死ぬことはありません。
脱水時の物理的ダメージにも耐える
脱水時の遠心力によるダメージでも死ぬことはありません。
こちらも同TV番組の実験による結果ですが、水を通す袋にダニを入れて洗濯機のすすぎ＆脱水を繰り返したのですが、ほぼ全てのダニが生きていました。
ダニは毛布や掛け布団など厚みがある場合は、内部に潜る習性があるので、死ににくいんです。
洗濯機の水流くらいでは除去できない
洗濯機でダニが死滅することがなくても、洗濯物から居なくなれば問題はありませんよね？
ですが、ダニの専門チームによる実験によると、除去するのも難しそうです。
| 洗濯物 | ダニの除去率 |
|---|---|
| シーツ、布団カバー、衣類 | 90％ |
| 毛布、厚めのタオルケット | 50％ |
| 掛け布団 | 40％ |
出典：「住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染」吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著
この表からも分かるように、薄い洗濯物の場合は、ほぼダニを除去することが出来ています。
しかし、厚みがある洗濯物になると、極端にダニが残ることになります。
ダニには鋭いカギ爪があり、それを繊維に引っ掛けるので、水流にも耐えることができるんです。
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洗濯機に必要！ダニ対策に効果的な機能って？
ここまで見てきたように普通に洗濯したぐらいでは、ダニは死ぬことはありませんし、何なら洗濯物に残っています。
この結果を見て「洗濯機ってダメなんだ…」と落胆する人もいると思いますが、そんなことはありません。
洗濯機によっては、ダニの弱点となる機能が付いているものもあるからです。
ダニの弱点は「熱」！乾燥機で死滅させることも可能！
ダニの弱点となるのは、「熱」です。
ダニは50度以上だと20～30分、60度ではほぼ一瞬で死滅することが分かっています。
仮に死滅する温度に達していなくても、熱によって動きが止まります。
つまり何が言いたいかと言うと、乾燥機などの熱によってダニの動きが止まることで、洗濯する時にダニは流されやすくなるということです。
https://youtu.be/Af4JlyMpNI0
こちらは、常温と加熱した後にダニを水で流す実験です。
常温の場合、ダニは水で流れることなく残っています。
しかし、加熱した場合ですと、ダニの力が弱っているせいかすぐに水で流されているのが分かりますよね。
つまり加熱⇒洗濯という流れが最強なんですね。
もしあなたが持っている洗濯機に乾燥機が付いているなら、使用してみることをおすすめします。
温度が低いと効果がない？
一つ、注意点として、掛け布団など厚みがある洗濯物を50度以上にする場合は、最低でも60度以上の熱が出る乾燥機が必要になります。
それ以下の温度の場合は、洗濯物の内部の温度が50度に達しないので、効果があまりないからです。
ダニ対策にオススメの洗濯機はこれ！
洗濯機でも「ダニバスターコース」や「ダニ対策コース」など、ダニの駆除に特化したものが出ています。
でも、上記でお伝えしたように、
- 洗濯する前に加熱をしておかないとダニ駆除効果が低い
- 加熱の温度が低いと内部まで熱が届かない
このような項目を満たしていないと、普通に洗濯機をかける場合と同じようになることも考えられます。
なので、「ダニ駆除モード」が搭載されているからと言って、どれでも良いということにはなりません。
【イチオシ】パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9900L-N
パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9900L-N
| メーカー | パナソニック |
| 容量 | 3kg(ダニバスター選択時) |
| 運転時間 | 173分(ダニバスター選択時) |
当サイトがおすすめするのは、パナソニックの「NA-VX9900」です。
その理由は、ダニバスターコースで以下のように３つのメリットがあるからです。
- 洗濯前に加熱する「プレ乾燥」が搭載
- プレ乾燥時には65度の熱が出る
- ダニアレルゲンをほぼ完全に取り除く
洗濯前に加熱する「プレ乾燥」が搭載
ダニバスターコースでは、プレ乾燥と言って水で洗濯する前に、洗濯物を加熱します。
つまり、生きたダニが洗濯する際に落ちやすくなるというワケですね。
プレ乾燥時には65度の熱が出る
そして、プレ乾燥時には65度の熱が出ます。
薄い衣類やタオルならまだしも、厚みがある毛布や掛け布団などは、このくらいの高温が出ないと効果がありません。
ダニアレルゲンをほぼ完全に取り除く
NA-VX9900は生きたダニを死滅させることはもちろん、ダニアレルゲンとなる死骸やフンも99％以上除去することが証明されています。
これには洗濯前に、プレ乾燥が入ることで効果が大きく違っていると思います。
【NA-VX9900方式】
- プレ乾燥(ダニが死んで衣類等に付着している)
- 洗濯終了(ダニの死骸やフンが落ちる)
- 乾燥させる(ダニの死骸やフンがない状態)
【従来の洗濯乾燥】
- 洗濯終了(ダニの生き残りがいる)
- 乾燥させる(ダニは死ぬが死骸が付着している)
- 再度、洗濯をしないと除去が難しい
こういったように洗濯前に一手間があることで、生きたダニがいなくなり、ダニアレルゲンもほぼ完全に除去できるということです。
以上が、パナソニックのNA-VX9900がダニ対策用の洗濯機として優秀な理由でした。
ちなみに、ダニバスターコースが搭載されているのは、NA-VX9900以外にもあるようです。
ダニバスター対応の洗濯機
NA-VX8900L/R、NA-VX7900L/R、NA-FW120V2、NA-FW100K7、NA-FW90K7、NA-FW80K7、NA-FW120V1、NA-FW100S6、NA-FW90S6、NA-FW80S6
日立(BD-NV120C)のダニ対策コースの効果は？
日立 ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム BD-NV120CL-N
パナソニックと同じく、ダニ対策機能が付いている日立のD-NV120Cですが、効果の方はどうなのでしょうか？
結果だけ見ると、ダニアレルゲンの除去率はパナソニックよりも劣っているようです。
また、一つ気になる点があります。
それは洗濯の順序です。
日立のダニ対策コースは、「洗い」⇒「すすぎ」⇒「温熱乾燥」⇒「すすぎ」⇒「脱水」となっています。
この温熱乾燥の部分でダニを駆除する使用です。
ですが、初めに洗ってしまうと洗濯物の温度が下がってしまうので、この場合の温熱乾燥では、内部まで熱を加えることが困難になってしまいます。
また、温熱乾燥の時の温度も50度を20分なので、パナソニックのダニバスターと比べると少し物足りません。
というわけで、当サイトでは「日立」と「パナソニック」では、パナソニックの方が優勢だと感じています。
洗濯機に頼らないダニの駆除や予防法
洗濯機でダニを駆除できると、放り込むだけなので手間はかからないかもしれません。
ですが、洗濯機を使わなくても、ダニを駆除したり予防することはできます。
コインランドリーの乾燥機を使う
コインランドリーの乾燥機は80度以上の熱を出せたりと、家庭用に比べて高温です。
なので、短時間でダニを駆除することが可能です。
また、ウォッシュハウスの乾燥機では、熱で駆除しながらダニアレルゲンを吸い取る構造なので、乾燥機をかけるだけでもアレルゲンの除去に繋がります。
出典：WASHハウス
宅配クリーニング依頼する
近くにコインランドリーがない、もしくは持っていくのが困難だという場合は「宅配クリーニング」を利用するのも手です。
宅配クリーニングは自宅まで洗濯物を取りに来てくれるサービスのこと。
そして、宅配クリーニング店によっては、ダニに特化したお店もあります。
例えば、「リネット」というお店なら、生きたダニの駆除やダニアレルゲンもほぼ取り除いてくれます。
ダニ取りシートを設置しておく
マットレスやソファ、畳など洗濯できないものは、ダニ取りシートを設置しておくのが理想です。
ダニ取りシートはたくさんの種類がありますが、中にはダニの増殖を100％防ぐ「ダニ捕りロボ」などもあります。
もちろん中には怪しい物もあるので、変に安過ぎるものは、あまりオススメはしません。
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ダニ対策をするなら家全体をトータルで行う！
- ダニアレルゲンが気になる
- 人を刺すダニが出現した
こういったように、ダニ対策を始める理由があると思います。
ダニは一箇所に繁殖するわけでなく、家のどの場所でも繁殖する可能性があります。
なので、ダニを対策するなら、家全体をトータルでケアする必要があります。
ダニが繁殖しやすい場所と対策
- 布団のダニ対策はこちら
- 畳のダニ対策はこちら
- ソファのダニ対策はこちら
- カーペットのダニ対策はこちら
- 食品のダニ対策はこちら
まとめ
- 洗濯機ではダニが死なない
- ダニの弱点は熱なので洗濯前に加熱する
- 洗濯機はプレ加熱機能があるパナソニックがおすすめ
- 洗濯機を使わなくてもダニは駆除できる
- ダニ対策をするなら家全体を行う
以上がダニと洗濯機についてでした。
洗濯機によってダニ対策は楽になりますが、洗濯機だけが駆除や予防に繋がるわけではありません。
また、寝具など特定の物だけをダニ対策するのではなく、家全体をトータルでケアすることがダニと無縁の生活に繋がります。
