イエダニと言えばネズミに寄生するダニなので、刺された時は「屋根裏」「壁」「床下」からネズミの足音や鳴き声が聞こえているか?が判断基準となります。
でも、このようなネズミの気配がない場合であっても被害に合う可能性だってあるんです。
この記事で分かること
- ネズミがいなくても刺される理由って?
- イエダニの特徴や刺された時の症状
- イエダニを完全に駆除するには?
- 刺された時の塗り薬や刺され跡のケア
- 再発させない為の予防法
この記事では、なぜネズミが居ない家でもイエダニに刺されてしまうのか?を中心に、駆除方法や治療に使われている塗り薬などをまとめています。
室内の虫刺されと言うと、ツメダニや蚊、ノミなどがありますが、そういった被害と区別する助けになれば幸いです。
なぜネズミがいない家でイエダニの被害にあうの?
冒頭でもお話したように、イエダニとネズミは切っても切り離せない関係です。
じゃあ、何故ネズミがいない家でも、イエダニに刺されてしまうのでしょうか?
その理由として考えられるのは、以下の2つです。
- ネズミじゃなくて鳥が原因になっている
- ネズミの死、巣をかえたことが原因
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1ネズミじゃなくて鳥が原因になっている
家の軒下や、瓦の隙間などに鳥の巣はありませんか?
もしかすると、鳥に寄生する「トリサシダニ」が被害の原因になっているかもしれません。
スズメやムクドリが巣立つことで、このダニが他の寄生先を求めてあなたを襲っていることも考えられます。
このダニが原因なら、まず発生源である鳥の巣を除去し、室内のイエダニをバルサン等の燻煙剤で駆除するのが理想です。
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2ネズミの死、巣をかえたことが原因
イエダニはネズミに寄生するダニなので、この宿主に異常事態があった場合は、他の寄生先を求めて人間やペットにも襲いかかってしまうんです!
例えば、
- 何らかの理由でネズミが死んでしまった
- ネズミが巣を放棄した
こういったことが原因で、イエダニが標的を変えてしまうんですね。
以上のように、ネズミがいない家でも刺される可能性は十分にあるってわけです。
でも、可能性があるわけで、本当に原因がイエダニか分かりませんよね?
というわけで、家で刺されやすい他の虫刺されとの違いを含めて、イエダニの特徴も確認しておきましょう。
イエダニの特徴や刺された時の症状
それでは、ここからはイエダニの特徴、そして刺された時の症状。
また、他の虫刺されとの違いについても触れていきたいと思います。
イエダニの大きさや特徴
まず、イエダニの最大の特徴は「人の血を吸う」ということ。
吸血するタイプのダニなので、吸う前と後では、「大きさ」や「色」に変化が出てきます。
イエダニの大きさ
- 0.7–1.0 mm(通常時)
- 1–1.3 mm(吸血時)
イエダニは、ダニの中でも大きな部類に入るので、肉眼でも確認することができます。
イエダニの色
- 白っぽい色(通常時)
- 赤黒い(吸血時)
このように、人間の血を吸うことで体の色にも変化が出てきます。
赤黒い状態の時は、血液が入っている状態なので、蚊と同じで潰したりした場合は「血」が確認できます。
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イエダニに刺された時の症状
次にイエダニに刺された時の症状も確認しておきましょう。
- 赤い斑点や水ぶくれ、しこりがある刺し跡
- 1週間以上かゆみが続く
イエダニに刺された場合、上記のような特徴があります。
また、刺されることでネズミが持つ感染症が移る可能性もあるので、刺されたら皮膚科に診せに行くようにしましょう。
刺されやすい場所
腹部周辺、ワキの下、陰部、太もも
このように、体の柔らかい場所が刺されやすいんですよ。
その他の虫刺されとの違い
ここまでイエダニの特徴や症状を見てきましたが、他の虫に刺された場合と何が違うんだろ?と思っている方もいるのではないでしょうか。
というわけで、酷い痒みを引き起こす虫で、何が違うのか?どうやって見分けるのか?を簡単にご説明します。
イエダニ | ノミ | ツメダニ | |
---|---|---|---|
症状 | 水ぶくれ・2㎝程度の赤い腫れ | 水ぶくれ・強烈な痒み | 1㎝程度の赤い腫れ |
刺される部位 | 体の柔らかい場所 | 主に膝から下のスネ | 体の柔らかい場所 |
かゆみ | 刺された直後~2日後 | 10分~2日後 | 1~2日後 |
ダニシート | 効かない | 効かない | 効果がある |
ノミの場合の見分け方
ノミは体長が1~4mmとダニに比べて大きく、肉眼で確認しやすい害虫です。
また、ピョンピョンと跳ねるので、主に足などが狙われやすいという特徴があります。
ダニの場合は、身体の柔らかい部位を中心に刺されますが、ノミは手当たり次第に刺すので、ここを見分けるポイントとして覚えておくと良いかもしれません。
ツメダニの場合の見分け方
ツメダニに刺された場合、カユミが出るのが1~2日後と遅いので、何に何処で刺されたのか気付きにくいという特徴があります。
もし、体の柔らかい部分を中心を気付かない内に刺されたのなら、ツメダニを疑った方がいいかもしれません。
また、ツメダニは犬や猫に寄生し、大量のフケや皮膚炎を引き起こすダニです。
なので、ペットを飼っている方は用心しておいて下さいね。
とはいえ、ツメダニは効果があるダニシートを選べば捕獲できるので、駆除に関して言えばそこまで難しくありません。
駆除方法については別記事でまとめているので、参考にしてみて下さい。
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イエダニを駆除するにはネズミの対策が必須!
イエダニを駆除する為の大前提として、「宿主」を家から遠ざける必要があります。
イエダニの場合はネズミ。トリサシダニの場合はスズメなどですね。
また、宿主がいなくなると、イエダニは標的を人間に変更するので、宿主を遠ざけることと並行してイエダニを駆除するのが理想です。
それを踏まえて、具体的な駆除方法と流れをお伝えしますね。
イエダニを駆除する手順
- 宿主の巣を除去する
- ネズミを追い出すor駆除する
- イエダニを駆除する
1.宿主(ネズミ・鳥)の巣を除去する
イエダニは宿主の巣内で繁殖する傾向があるので、まずは巣を除去する必要があります。
巣の移動や、除去は「自分でやるとなるとちょっと大変…」と感じる人は、専門の業者さんもいるのでそういった人にお願いしても良いでしょう。
2.ネズミを追い出すor駆除する
次にやることは、ネズミを家から追い出すか、駆除することです。
ネズミの対策一覧
- 毒エサ
- ネズミ用粘着シート
- ネズミ捕り器(カゴ式・バネ式)
- ネズミ忌避スプレー
- 超音波
- 専門業者に依頼する
ネズミを対策するには、以上のような方法があります。
どの方法も一長一短あるのですが、一番効率的なのは専門業者に依頼することでしょうか。
やはりプロなので、ネズミを駆除するノウハウが豊富だと思います。
ただ、注意点としてネズミを駆除した場合、宿主がいなくなったイエダニの襲来があるかもしれません。
そういったリスクを考えると、ネズミを追い出す超音波を利用するのも選択肢の一つかもしれません。
イエダニをごと家から離れてもらえれば、被害は最小限で済みますしね。
3.イエダニを駆除する
最後にイエダニの駆除を行っていきます。
何回も言っていますが、宿主であるネズミが駆除された場合、標的が私達になる可能性が高いので、ネズミの駆除と同時にイエダニの駆除を行いましょう。
イエダニは殺虫成分に弱いので、バルサンやアースレッド等の燻煙剤を使います。
また、床の割れ目、天井、部屋の隅など思いがけないところにもいるので、必ず部屋を密閉させてから噴射を開始して下さいね。
もちろん、イエダニの発生源になり得る、屋根裏なども忘れないようにして下さいね。
注意点として、燻煙剤ではイエダニの卵には効きません。
なので、卵が孵化した後に再度、燻煙剤を行うのがおすすめです。
卵は1~2日で孵化すると言われているので、タイミングを狙って下さいね。
出典:その他の害虫駆除
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イエダニは洗濯では死なない?
布団や衣類にイエダニがいるかも?って思うと、頼りたくなるのが洗濯機だと思います。
ですが、ダニは洗濯機で死なないという記事でもお話したように、洗濯した後でも生きている可能性が高いんです。
なので、洗濯をし終わった後に、再度刺されてしまうことだってあり得るんです!
じゃあ、布団や衣類はどうすればいいのか?
ってことなんですが、ダニの一番の弱点になるのが「熱」なんです。
例えば、
- コインランドリーの乾燥機
- スチームアイロンをかける
- 浴槽に入れて熱湯をかける
- ダニ専用の宅配クリーニングに依頼する
などの方法を用いて、物理的に熱を加えるようにしましょう。
ダニ類は60℃の熱をくわえると、生きていけないので、上記の方法だと確実に死滅させることができます。
ただ、マットレスの種類によっては熱を与えることができません。
そういった場合の駆除は、マットレスのダニ対策でまとめているので、参考にしてみて下さい。
イエダニ刺されを治療する塗り薬
イエダニに刺された場合、水ぶくれや痒み、とびひなどの2次被害を引き起こす恐れがあるので、皮膚科で治療するのが第一優先と覚えておいて下さいね。
でも、休日の日や時間帯が遅いと、市販のお薬に頼るしかありませんよね?
そういったように、どうしようもない時だけ、ドラッグストア等の塗り薬を使用するようにしましょう。
赤みやかゆみが強い場合はステロイド外用薬が必要です。症状が強い場合は抗ヒスタミン薬やステロイドの内服薬が必要になるので、皮膚科専門医を受診するのがよいでしょう。
日本皮膚科学会によると、痒みが強い時は「ステロイド」もしくは「抗ヒスタミン薬」が推奨されています。
なので、ドラッグストア等ではこういったモノを選ぶようにしましょう。
市販で買える治療薬の一例
- フルコートF(市販で一番強いステロイド)
- ムヒアルファEX(弱めのステロイド)
- レスタミンコーワパウダークリーム(抗ヒスタミン)
- ムヒS(非ステロイド・生後3ヶ月から使用可能)
ステロイド等は副作用があるので、用法・容量を在中している薬剤師さんに尋ねるようにして下さいね。
ヤフー知恵袋で見かけた意見ですが、イエダニ刺されたら、ステロイド剤を塗っても効果を感じないくらい痒さがある!というものがありました。
なので、刺された原因がイエダニと分かったら、早めの駆除を心掛けるのが一番の対策になります。
長期戦になると、ストレスが溜まり過ぎてノイローゼ気味になる人も珍しくありませんしね。
イエダニに刺された跡を消すには?
刺された跡を残さない為には、かからないことが大切です。
痒さのあまりに掻いてしまうと、傷が残り跡が消えにくくなるからです。
でも、分かっていても掻いてしまいますよね。そういった場合は皮膚かに行きましょう。
皮膚科に行けば、跡をケアしてくれるような軟膏などを処方してくれます。
なので、刺された跡が気になるなら、専門医に相談するようにしてみて下さいね。
イエダニを再発させない為の予防方法
イエダニに一度でも刺された人なら同じ気持ちだと思いますが、もう2度とあんな思いをするのはゴメンですよね。
その為の再発させない方法ですが、一番は「ネズミが住まないようにする」ということです。
「忌避剤」や「罠」などを使って、ネズミを家屋内に浸入させないようにしましょう。
また、原因が鳥によるものであった場合も、寄せ付けないスプレーなどがあるので、そういったアイテムを利用するようにしてみて下さいね。
まとめ
以上、イエダニについてお話してきましたが、いかがでしたか?
イエダニの原因となるのは基本的に「ネズミ」が大半ですが、稀に「鳥」が原因になることもあります。
なので、今回の記事を参考にして、まずは「何に刺されたのか?」を見ていくようにしてみましょう。
そして、イエダニの特徴に当てはまるようでしたら、駆除について本気で考える必要があると思います。