最初からショッキングな内容かもしれませんが、ダニは洗濯機を回したぐらいでは死にません。
なので、ダニが潜んでいる洋服や、布団などを洗濯した場合、洗濯機はもちろんのこと、他の衣類にうつってしまう可能性は十分にあります。
この記事で分かること
- 洗濯機でダニが死なない証拠
- 他の衣類などにうつったダニの対策
- 洗濯機内にうつったダニの対策
今回は、洗濯機内でダニが移動することを前提に「衣類」「洗濯機」のダニをどう対策すれば良いのかみていきましょう。
また、中には「本当に洗濯機でダニは死なないの?」って、疑問に思う方もいらっしゃると思います。
なので、洗濯機ではダニが死なない理由についても触れていきます。
なぜ洗濯機でもダニが死なないって言い切れるのか!
普通に考えたら、洗濯機の水でダニは溺れ死にそうですよね。
また、洗濯の際は洗剤を使うので、薬剤の力で死ぬんじゃないの?って思う人が多いのではないでしょうか。
このような疑問に答える実験が、環境再生保全機構にて行われていました。
実験内容
- タオルに約1万匹のダニを付着させる
- 洗剤を入れて洗濯をする
- 排水からダニを回収する
実験の結果ですが、回収したダニ6,123匹に対して、生きていたダニは4,114匹。
つまり回収されたダニの内、約70%は生存しているってことなんですね。
ちなみに、回収されなかった約4,000匹のダニはと言うと…
動画では語られませんでしたが、恐らく行方不明ってことでしょうね。
もしかすると、この行方不明のダニが洗濯槽の中に潜んでいる可能性があるってことです。
また、死滅することはないので、一緒に洗っていた他の衣類なんかにも移るかもしれません。
塩素系洗剤や漂白剤で死ぬんじゃないの?
先ほどの実験動画でも、洗剤を使用していたのに、ダニが死ぬことはなかったので、洗剤がダニの生死を左右することは少なさそうです。
他にも、ダニを特集したTV番組でも以下のような事が言われていました。
実は以前、先生がダニを1週間洗剤液に浸けた実験でも、生きていたそうです。
引用:科学でダニを撃退せよ
また、こちらは一般の方ですが、(財)日本環境衛生センターにお問い合わせした結果、同じような回答をもらっているようです。
家に生息しているコナヒョウヒダニは静かな状態で水に浸しているだけだと1週間以上生きています。洗剤水でも同様です。
こういった事から、洗濯に使う洗剤が塩素系であろうが、漂白剤を使おうが、ダニが死ぬ可能性は少ないと思います。
そもそも、塩素系洗浄剤がダニに効果があるなど、信頼性があるソースはありませんしね。
【洗濯物】衣類や寝具に移ったダニを対策する
ダニを対策するには、ダニの弱点を知っておかなければいけません。
ダニの弱点
- 熱(50度で20~30分、60℃で一瞬)
- 湿度を下げる(55%以下)
- エサをなくす(カビ、人のフケ、垢)
服や寝具などの洗濯物にうつったダニを対策するのに一番お手軽な方法は、熱を与えること。
熱を加える方法は、いくつもありますが、私がおススメするのから順にまとめてみました。
- コインランドリーの乾燥機
- アイロンをかける
- 熱湯をかける
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1コインランドリーの乾燥機
コインランドリーに設置してある乾燥機は大容量なので、一度にほぼ全ての洗濯物に熱を与えることができます。
また、家庭用に比べて、乾燥させる温度も高く大抵の場合、80~120℃を出せるので、洗濯物の内部に潜むダニを駆除することができます。
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2アイロンをかける
最高で200℃以上の熱を出せるアイロンも、ダニ対策には効果的です。
ただ、洋服の種類によっては、アイロンを使うこともできないので、要注意ですよ。
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3熱湯をかける
浴槽などに衣類を入れ、熱湯をかける方法です。
人を刺すツメダニやイエダニに襲われ、緊急にどうにかしたい時に試したい方法になります。
こちらも素材によっては、傷んでしまう原因になるので、慎重にやって下さいね。
以上が、洗濯物にダニがうつった場合の対策です。
補足として、コインランドリーに入らない物は、自宅まで集荷しに来てくれる宅配クリーニングなどを利用するのも手です。
ダニの駆除を専門に扱うところもありますし、場合によっては防ダニ加工をしてくれるところなどもあります。
また、マットレスなど熱を与えられない素材であれば、ダニ取りシートを設置するのも良いかもしれません。
置いておくだけで、ダニをおびき寄せて捕獲してくれるので、一応の対策にはなります。
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洗濯機にうつったダニを対策する
続いては、洗濯機にいるかもしれないダニの対策についてです。
先ほど、お話したダニの弱点は覚えていますか?
洗濯機の場合は、
- 湿度を下げる
- エサをなくす
この2つをどうにかするようにしましょう。
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1湿度を下げる
洗濯した後というのは、水分が残っているのでダニにとっては快適な環境になり得ます。
なので、少しでも洗濯機内を乾燥させるために、洗濯後はフタを開けておくようにしましょう。
もし、洗濯機に乾燥機能が付いているなら、積極的に使うと良いですよ!湿度を下げるスピードが違いますからね。
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2エサをなくす
洗濯機内にダニのエサってあるの?と思われるかもしれませんが、存在するんです。
それが「カビ」ですね。
もしかすると、これが原因でダニが生き抜くかもしれないので、対策しておきましょう。
カビをなくす方法は、何でも良いのですが、私のおススメは塩素系の洗濯槽クリーナーを使用すること。
塩素系であれば、ダニのエサになるカビを分解・除去してくれるので、繁殖に繋がる可能性は低くなります。
商品で言えば、洗たく槽カビキラーなんかが有名ではないでしょうか。
カビキラー アクティブ酸素で落とす洗たく槽カビキラー(250g)
洗濯機に熱湯入れればダニを退治できる?
カンが鋭い人なら、「ダニが熱に弱いなら洗濯機に熱湯入れればよくない?」と思うかもしれませんね。
ですが、この方法はおススメすることはできません。
確かに、ダニは熱に弱いので、熱湯をかければ、死滅させることができるかもしれません。
しかし、洗濯機には「耐熱温度」というものがあり、基本的に50℃前後くらいの温度が限界です。
この耐熱温度を超えたりすると、洗濯機の故障の原因になったりする恐れがあるので、私は避けておいた方が無難だと思います。
まとめ
以上が、ダニが洗濯機や衣類にうつった場合の対策についてでした。
ダニの生命力は強いので、洗濯機では完全に死なないことがあります。
もしダニに刺されたなどの場合であれば、被害をこれ以上広がせない為にも、今回学んだ対策を実践するようにしてみて下さいね。