カーペットや絨毯がアレルギーの原因になると聞いたことはありませんか?
これを聞くと、「今すぐダニ対策しなきゃ!」と思いますよね。
でも、ネットで「カーペット ダニ」などと検索すると、カーペットを敷いているから安全!なんてのを目にするので混乱していませんか?
確かに、カーペットや絨毯・ラグを正しく使う分には安全なものかもしれません。
でも、油断しているとダニの温床になってしまったり、最悪の場合は刺すダニが発生することも…
こういった危険性が潜んでいるんです!
この記事で分かること
- カーペットや絨毯でダニ被害に合うって本当?
- ダニ対策の具体的な手順は?
- ラグなどの間違った使い方がダニを増やす原因になる
この記事では、何故カーペットや絨毯でダニ被害に合いやすくなるのか。
また、ダニ対策する為の、駆除~予防法までの具体的な手順をご紹介しています。
特にマンションなどの気密性が高い家に住んでいる方は参考にしてみて下さいね。
カーペット・絨毯・ラグでダニ被害に合うって本当?
冒頭でお話したように、カーペット等の敷物は正しく使う分には安全です。
ただし、ダニ対策を怠っていると、被害に合うリスクが高くなるんです。
なぜカーペットが危険な存在になるのか?
その理由について、少しだけお付き合い下さい!
ダニが住みやすい環境になっている
カーペットやじゅうたんはダニが住みやすい環境になっているんです。
この理由を説明する為に、まず知っておきたいのが、ダニはどういった場所で繁殖しやすいのか?ってことです。
ダニが繁殖する場所
- 高温多湿の環境
- 潜れる棲み家があるところ
- エサがあるところ
これをカーペットに当てはめてみましょう。
step
1高温多湿の環境
カーペットの種類によっては、吸湿性に優れたものがあるので、これには当てはまらないよね?と思うかもしれません。
でも、ダニは気温は20~30℃、湿度は60%以上になると繁殖してしまうんです。
この数字にピンときませんか?
…そうです!梅雨の時期ですね。
つまり、この時期になると、カーペットに吸湿性があろうがなかろうが、ダニは繁殖しやすくなるんです。
また、高気密高断熱の住宅やマンションですと、一年中気温・湿度が安定しているので、冬でもダニの被害に合う可能性があるんです。
ポイント
梅雨の時期はどこの家もダニが繁殖しやすい。
step
2潜れる棲み家があるところ
ダニは布団に多く存在するって聞いたことがありませんか?
これは、ダニは暗くて潜れるところが大好きなので、布団の内部が棲み家になりやすいんです。
これと同じように、カーペットにも潜れる空間があるので、ダニが内部に住み着きやすいんですね。
でも、カーペット等の厚みは1㎝程度なので、そこまで心配しなくてもいいんじゃないの?と思われるかもしれませんね。
こちらの数字をみて下さい。
この数字は、じゅうたん1㎡あたりのダニの平均数を表しているのですが、かなりの数が内部に潜んでいます。
じゅうたん(表面) | じゅうたん(内部) |
---|---|
500匹 | 110,000匹 |
出典:家の中にはこんなにたくさんのダニが!!アレルギーの原因物質もこんなに…!
このように、布団だけでなく、厚みがある敷物でもダニは繁殖しやすいんですね。
ポイント
じゅうたん内部はダニが好む環境。
-
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3エサがあるところ
ダニのエサとなるのは、人のフケや垢、食べかす、ホコリ(ハウスダスト)などです。
ラグの上が生活の場となっている人が多いと思いますが、そういった場所にこそダニは繁殖しやすいんです。
ポイント
ラグ等の使用頻度が高いなら、ダニが繁殖しやすい。
ダストキャッチ効果が諸刃の剣に!
カーペットの「ダストキャッチ効果」というものはご存知でしょうか?
ダストキャッチ効果って?
カーペットや絨毯の毛が、ハウスダストをキャッチする働きのこと。これにより、ハウスダスト(ダニアレルゲン)を空気中に飛散するのを防ぐんです。
そして、アレルギーの原因は、ダニの死骸やフンにあります。
ダニの死骸やフンが、ハウスダストとして空気中を彷徨い、それを吸い込んでしまうことで、アレルギー反応が出るんです。
このハウスダストを飛び散らせないのがカーペット。
なので、この点だけを見れば、カーペットはアレルギー対策には有用なものです。
でも、ダニはカーペット等に多く潜んでいるんでしたよね?
これを前提にすると、仮にカーペットのダストキャッチ効果でアレルゲンの飛散する量が少なくても、アレルゲンとなるダニの死骸やフンが多ければ、あまり意味がないですよね。
また、ダニはホコリ(ハウスダスト)をエサにしているので、「ダストキャッチ効果」によってさらに集まってくるのです。
こなると、言い方は悪いかもしれませんが、絨毯やラグが「アレルゲン養成所」となってしまうのです。
刺すダニをおびき寄せる
家庭内で発生しやすいダニには、「チリダニ」「ツメダニ」「イエダニ」「コナダニ」と何種類もいます。
この中で、最も割合が多く、アレルギーを引き起こすのが「チリダニ」なんです。
そして、このチリダニが繁殖することで、人を刺す「ツメダニ」が出現する可能性があります。
なぜなら、このツメダニのエサとなるのは、チリダニだからです。エサの宝庫に来ちゃうんですね。
カーペットなどに多く発生しやすいのは、アレルギーの原因となるチリダニですが、それが原因で人を刺すダニまで来たらかなり厄介ですよね。
こういったリスクを避ける為にも、カーペットや絨毯・ラグはちゃんとダニ対策をしておく方が安心なんです。
ダニ被害に合いやすい理由
- カーペット等はダニが繁殖しやすい
- ダストキャッチ効果が逆効果になることもある
- 刺すダニが誘きよせられるから
-
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カーペットのダニ対策!基本は駆除・除去・予防の順!
それでは、ここからは具体的なダニ対策を見ていきましょう。
カーペットのダニ対策の流れは、「駆除」「除去」「予防」の順番で行うのが正しい方法になります。
1.カーペットにいるダニを駆除する方法
ダニを死滅させるのに効果的な方法は「熱」か「薬剤」です。
薬剤はもちろんのこと、ダニは50℃なら20~30分、60℃以上で一瞬で死滅するくらい熱に弱いんです。
ご家庭の事情に合わせて、どちらを選択するか決めるようにして下さい。
ここでは、体への影響を考えて熱で駆除する方法をご紹介します。
熱でダニを駆除するなら
- コインランドリーの乾燥機
- スチームアイロン
熱で駆除するには、上記のような方法が主流になります。
乾燥機だと、使えないカーペット類もあると思いますので、個人的にはスチームアイロンがおススメです。
スチームアイロンで駆除するのは超簡単です♪
カーペット全体にスチームを当てていくだけ!これでダニを死滅させることができます。
全体をかけるとなると、時間はかかりますが、焦らずゆっくり熱を当てて下さいね。
注意点として、素材によっては状態が悪くなる恐れもあるので、必ず濡れたタオルなどで当て布しながら行って下さいね。
ちなみに、最初にダニの駆除から入るのは、
- 生きているダニは除去するのが難しい
- 人を刺すツメダニを死滅させる
このような理由があるからです。
先に死滅させておかないと、洗濯をしても掃除機をかけても、除去できないくらい繊維にしがみついているんです。
2.死んだダニを除去する
次にやることは、死んだダニを除去する必要があります。
チリダニの死骸やフンが体に入ると、アレルギーの原因となるので、しっかりとやって下さいね。
- 丸洗いで取り除く
- 掃除機で吸い取る
理想的なのは、洗濯機などで丸洗いにすることです。
水を使って洗うことで、ダニの死骸やフンはほぼ完全に取り除くことができるからです。
でも、実際には洗えないものもあるので、現実的ではありませんよね。
そういった場合は、掃除機で吸い取るようにしましょう。
掃除機をかけるポイントは「ゆっくりかける」ことです。
ダニの死骸やホコリなどは、カーペットの奥の方にあるので、早くかけてしまったりすると、完全には除去できないんです。
理想としては、1㎡あたりの20~30秒かけて吸い取るようにしましょう。
3.ダニが繁殖しないように予防する
ダニをカーペットや絨毯から除去したら、最後に繁殖しないように予防をしていきましょう。
予防に役立つアイテム
- ダニよけスプレー(忌避剤)
- ダニ捕りロボ
ダニよけスプレーは、ダニが嫌う匂いをカーペットに噴射して防ぐ方法です。
忌避剤と聞くと体への影響が不安な人もいるかもしれませんが、殺虫成分を使っていないものもあります。
それでいて、効果は1ヶ月も期待できます。
ダニ捕りロボは、ダニを捕獲するシートになります。
一般的なダニシートと決定的に違うのは、ダニアレルゲンをシート内に完全に閉じ込めてしまうこと。
ダニをシート内で乾燥死させることで、死骸やフンが飛散させることを防いでくれるのです。
また、人を刺すツメダニも捕獲することがきるので、ダニ刺されの心配がなくなります。
ただし、効果は3ヶ月なので、定期的に交換する必要はあります。
あなたは大丈夫?ダニを増やす原因の一例
カーペットや絨毯のダニで悩む人に当てはまることをまとめてみました。
もし当てはまるものがあれば、控えておいた方がいいかもしれませんよ。
イメチェンの為のウッドカーペット
和室をフローリングにする為に、畳の上にウッドカーペットを敷いていませんか?
畳は湿気が多い場所なので、ウッドカーペットで湿気を閉じ込めてしまうと、ダニが繁殖する原因になってしまいます。
必要に応じて、乾燥剤や殺虫剤を塗布しておくのが安心かもしれません。
絨毯の上に絨毯を敷いている
賃貸マンションなどでは、最初から絨毯が敷いてありますが、ちょっと使うのが心配ですよね。
でも、そういった時に、その上から絨毯を重ねてしまうのは要注意です。
こちらも重ねることで、湿気の逃げ道がなくなり、ダニが住みやすい環境になってしまう可能性があるからです。
布団乾燥機のダニ退治機能で完了している
ダニ対策を布団乾燥機のダニ退治機能(ダニパンチ)で完了していませんか?
確かに、布団乾燥機は最大で60℃くらいまで温めるものもあります。(ダニは50℃以上で20~30分で死滅)
ですが、これには重大な欠点があります。
布団乾燥機では、カーペットの全体を温めることができません。
一部分だけ温めても、ダニは低温の方に移動することになるので、駆除にはあまり向いていないんです。
これと同じ理由で、天日干しもダニを死滅させるのには向いていません。
カーペットのダニに関するQ&A
ここからは、カーペットのダニについて、多い悩みをまとめてみました。
防ダニ加工って必要なの?効果はあるの?
こまめな掃除機かけなど、今回ご紹介したようなダニ対策をやっていれば、そこまで必要ではありません。(家の環境にもよりますが)
また、防ダニ加工には、「忌避効果」「増殖抑制」「特殊な編み目」などの種類がありますが、これらの効果は1~5年と言われています。
重曹を使えばダニ対策になる?
重曹は、消臭や汚れ落としに効果を発揮するもので、ダニを駆除する効果はありません。
また、毛が長いカーペットや掃除機のパワーが強くないと、使用した重曹を吸い込みきれないので、後々の処理が面倒だったりします。
なので、ダニの駆除を目的とするなら、重曹はおすすめできません。
ダニが繁殖しにくい絨毯やラグは?
ダニの繁殖しやすさは、絨毯やラグの「遊び毛」に比例します。
遊び毛が多く出る素材ほど、ダニが繁殖しやすくなるので、下記の表を参考にしてみて下さい。
遊び毛が少ない素材 | 遊び毛が多い素材 |
---|---|
ナイロン、ポリプロピレン | ウール、アクリル |
まとめ
以上が、カーペット等のダニについてでした。
カーペットを敷いておくことで、アレルゲンの飛散は抑えることができます。
でも、その効果だけに頼ってしまうと、アレルゲンを溜め込んでしまう原因にもなるんです。
なので、アレルギーのリスクを下げる為にも、今回ご紹介した駆除・除去・予防の流れでダニ対策を行うようにして下さいね。